自転車は数百台ある。提携駐輪所を今後さらに増やし、中国のように「好きな場所で乗り降りできる」サービスに近づけるという。

 モバイクと並ぶ中国の自転車シェア大手「ofo(オッフォ)」も、9月からサービスを始める予定。「ソフトバンクコマース&サービス」と連携し、東京と大阪で始める。

 国内では、NTTドコモのグループ会社「ドコモ・バイクシェア」が、東京都内7区(中央、港、千代田、江東、文京、新宿、大田)で同様なサービスをすでに展開する。都心部で時々見かける赤い小さな自転車だ。

 7月末時点で、都内の駐輪所は311地点、自転車は4210台。料金は30分150円からで、月額制や1日利用もある。同社によると、16年度だけで約180万回利用された。通勤、通学で使う人が多いという。電動アシスト付きなのも、人気の理由かもしれない。

 都心での交通手段をより便利に多様にする自転車シェア。広がる背景には「東京五輪を控え、自治体の要請が高まっている」(ドコモ・バイクシェアの担当者)ことも一因のようだ。

 いち早く普及した中国では、借りた自転車を所構わずとめる人が増えるなど“無法化”が社会問題となった。迷惑駐輪に怒った住民が、シェア自転車を川に捨てる騒ぎも起きている。

 利用者のマナー次第で摩擦も生みそうな自転車シェアだが、それだけ手軽に使えるということ。スマホの普及で、自転車の乗り方も大きく変わりつつある。(本誌・大塚淳史)

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