テレビの開票速報を見る下村博文都連会長(撮影/西岡千史)
テレビの開票速報を見る下村博文都連会長(撮影/西岡千史)
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「都民と国民のみなさんの審判を厳粛に受け止め、反省すべき点は大いに反省し、党勢回復に全力を尽くしてまいりたい」と語った二階俊博幹事長(撮影/西岡千史)
「都民と国民のみなさんの審判を厳粛に受け止め、反省すべき点は大いに反省し、党勢回復に全力を尽くしてまいりたい」と語った二階俊博幹事長(撮影/西岡千史)

 注目された東京都議会議員選挙が7月2日、投開票され、下馬評とおり、小池百合子都知事率いる地域政党「都民ファーストの会」(以下は都ファ)が圧勝となった。

【写真】厳しい表情を見せる二階俊博幹事長

 都ファは第1党となり、公明党などの支持勢力を含めて過半数を大幅に上回る79議席を獲得した。

 一方、60人を擁立した自民は、安倍晋三首相はじめ閣僚らが積極的に応援に回る総力態勢でのぞんだが、過去最低の38議席を大幅に下回り、まさかの23議席(現有57)にとどまり、歴史的惨敗となった。

「事前の調査と数字が違いすぎるじゃないか…」

 ある自民党議員は、午後8時の開票を前にメディア各社の出口調査で「歴史的大敗」の情報が伝わると、驚きを隠せなかった。

 党内では早くも責任論が噴出している。自民党幹部は言う。

「1年前、小池さんが都知事選に出たとき、推薦していたら、こんなことにならなかった。完全に戦略ミス…。明日から政局だ。もう、与党も野党も関係ない。安倍内閣はそう遠くないうちに総辞職になるかもしれない」
 
 選挙戦最終日の1日には、自民党候補者の応援演説に立った安倍首相に対し、退陣を求めるグループが大声で「安倍、やめろ!」「帰れ!」とコールを連発し、警察官ともみ合いになる騒ぎも起きた。

 ヤジが激化するにつれ、安倍首相もヒートアップし、「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と応酬したが、結果は……。

 安倍首相は自民党本部内(東京・永田町)に設けられた都議選対本部センター党本部に2日夜、姿を見せず、都内のレストランで、麻生太郎副総理兼財務大臣、菅義偉官房長官らと会談し、今後の政権運営を話し合ったとされる。
 
 一方、記者会見の場には姿をみせず、自民党幹事長室にこもっていた二階俊博幹事長は淡々とこう話した。
「厳粛に受け止め、反省すべき点は大いに反省し、これからの党勢回復に全力を尽くしてまいりたいと思っております。(責任はどなたが?)これから検討をしたいと思います」
 
 記者会見に出席した都連会長の下村博文幹事長代行は、「国政の問題が都議選に影響したとなると残念」と力なく、答えるしかなかった。

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