ミシェル氏は、グリーソンの近況について聞かれると、「いまは素晴らしいケアスタッフのサポートがあり、やりたいことができている」と報告し、息子については、「野球を楽しんでいる。父親との関係もどんどんよくなっている」と語った。2014年にALSと診断された武藤氏が、「一つ新しい目標ができた。子どもを持って、(映画のラストシーンにある)車椅子にソリをつけて、乗せてみたい」と、さわやかに語る場面も。

「ギフト」は2016年に米国で公開され、これまでに30近い賞を受賞し、ノミネートされた話題作。

 ALSという進行性の難病がテーマだけにそこに目が行きがちだが、父親と息子、夫と妻、そして家族の物語として、見るものを引きつける作品に仕上がっている。グリーソンの前向きな生き方に心を動かされ、背中を押してくれたと感じる人たちもいるのではないだろうか。(本誌・山内リカ)

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