「割烹吉葉」の店内には本物の土俵がある(撮影=写真部・岸本絢)
「割烹吉葉」の店内には本物の土俵がある(撮影=写真部・岸本絢)
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 前売り券は1時間半で完売! 5月14日に始まった夏場所は空前の人気に沸く。国技館のある両国は、江戸きってのグルメタウンだった。今もひしめく名店を訪ねれば、憧れの力士に会えるかもしれない!?

【写真】ちゃんこ、海鮮丼、鶏鍋…土俵に負けず料理も熱い!両国グルメ

■「割烹吉葉」本物の土俵の前でちゃんこと割烹料理
「吉葉御殿」と称されたかつての宮城野部屋の建物を生かし、1983年に築地の中卸業者によって誕生した割烹。店内には本物の土俵や鉄砲柱が残る。魚介類のメニューが充実しており、ちゃんこのつみれはメカジキを使用。臭みがなく上品な味だ。また、豚肉が入っているのも特徴。ちゃんこ吉葉鍋2600円。2人前から注文可。昼には日替わり定食や焼き魚定食(ともに880円)もある

東京都墨田区横網2-14-5/営業時間11:30~13:30L.O.17:00~21:10L.O./定休日:日祝(東京場所中の日祝は夜のみ営業)

■「ウランバートル」故郷の味を求めモンゴル勢が集結する
経営者の白馬毅さんは、モンゴル出身の元小結・白馬だ。名物は羊肉料理。骨付き塩ゆで肉(3800円)は、焼いたものとは異なり臭みは強くなく、日本人でも食べやすい。モンゴル風小籠包のボーズ(1個120円。4個から)の中にも、羊ひき肉がぎっしり。どちらもモンゴルウォッカによく合う。「地方巡業の前日と、巡業を終えて東京に戻った当日・翌日は、たくさんのモンゴル人力士で賑わっています」。税別

東京都墨田区両国3-22-11/営業時間:17:30~23:00/定休日:不定

■「かぶきまぐろ」両国駅で食す2段重ねの海鮮丼
JR両国駅に隣接する「両国江戸NOREN」に、築地の海鮮料理店も出店した。気の短い江戸っ子は、飯も早く食いたいと海鮮丼を好んだという。それを踏まえ、丼に注力。自慢の築地場外丼(3240円)は2段重ねでタネは20種以上! ボタンエビは「河岸で売っている最も大きなものを仕入れています」(橋本睦之店長)。仕入れ状況で内容は変わるが、マグロ、ボタンエビ、ウニ、イクラは、必ず入る

両国江戸NOREN店東京都墨田区横網1-3-20国江戸NOREN1F/営業日:平日11:00~14:30L.O.、17:00~22:00L.O.土日祝11:00~22:00L.O./定休日:年始のみ

■「江戸蕎麦ほそ川」十割蕎麦なのにのど越し滑らか
江戸東京博物館、すみだ北斎美術館の近く。蕎麦通の間では知らぬ者がいない有名店で、店主の細川貴志さんは本も上梓している。馥郁(ふくいく)たる十割蕎麦は、つなぎを使わないのに滑らかにのどを通る。天ぷらにも定評があり、穴子は身がふっくら。少々辛めのつゆにドロッとした蕎麦湯を入れて飲むと、幸せを感じる。「北の富士さんがよくいらっしゃいますよ」。せいろ1080円、穴子天1600円

東京都墨田区亀沢1-6-5/営業時間:11:45~14:00L.O. 17:30~19:30L.O./定休日:月・第3火

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