2016年4月14日21時26分、同16日1時25分。熊本市の東、そして熊本空港の南に位置する益城町を震源地とする熊本地震が発生した。
あれから1年。被災地・各地の状況をドローンを使って空撮した。
熊本地震は最初の地震を「前震」、16日を「本震」と呼び、震源地となった益城町では、ともに震度7、熊本市内で震度6弱と震度6強を観測。それに続く一連の余震によって熊本県内各地は大きな被害に見舞われた。
消防庁が昨年7月14日にまとめた記録によると、熊本県内での死者は55人、揺れを観測した九州各県を含めると重傷者は392人、軽傷者は1422人にのぼる。建物の被害は、全壊の8305棟の他、民間、公共施設を含めると約15万3千棟が損半壊した。
本丸の屋根瓦が落ち、石垣が崩れた熊本城と並び、地震発生以降、連日報道された阿蘇大橋。南阿蘇村立野地区と同河陽地区を結ぶ国道325号の黒川をまたぐところに架橋されていたアーチ橋だった。
だが、本震の際に西方の山の斜面が大規模な地滑りを起こし、熊本―大分をつなぐ幹線道路・国道57号、JR豊肥線を寸断するとともに、阿蘇大橋を崩落させた。
現在、以前よりも高い位置に国道57号線を作るべく工事が進行中だが、阿蘇大橋、豊肥線の完全復旧のめどはついていない。(取材/高鍬真之)
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