メジャー帰りの本領発揮といくか (c)朝日新聞社
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「戻ってこい、と毎オフになるとラブコールされていた、と聞くと“男気”黒田(博樹)と似ているかもしれません。でも、黒田がカープに復帰したときはメジャー球団のオファーを蹴った訳で状況が違うんです。戦力が充実するソフトバンクじゃ、彼の居場所はないんじゃないかな」(スポーツ紙デスク)

 開幕直前の3月28日にカブスで契約解除され、去就が注目されていたムネリンこと川崎宗則(35)が、古巣のソフトバンクホークスに復帰した。

 気になるのはポジションだが、

「彼の本職の内野にはショートに今宮、セカンドに本多、サードに松田がいて、守るところがない。ムードメーカーとしても松田がいるからキャラが被るし、何とも微妙な立場です」(前出デスク)

 つまり、今回の川崎の入団に弱点ポイントの補強という意味はないらしい。

 大枚はたいて松坂大輔を獲得したのを見てもわかるように、オーナーの孫正義氏はビッグネーム好きだと言われている。

「全国区の知名度を意識した獲得でしょ。孫オーナーを意識した忖度というか“孫度”じゃないですか」

 こう言って笑う前出デスクは「監督の器じゃないし、幹部候補という意味もないでしょ」と見ているが、王時代のダイエーから取材するベテラン記者は真逆の見方だ。

「ポスト工藤(公康監督)を考えたとき、まず候補になるはずの王ダイエー時代の四天王の今の状況は……城島(健司)は、野球界に戻ってくる気配がない。小久保(裕紀)は、実は王さんとの関係が悪い。松中(信彦)は、求心力がない。井口(資仁)は、ロッテの監督候補……という感じです。次の世代の筆頭候補は和田(毅)ですが、現役を続けそうだし、斉藤和巳は王さんとの関係が微妙。だから川崎や内川(聖一)辺りが候補になる可能性がある。川崎は王さんからの信頼も厚い」

 2軍でウエスタン・リーグの試合に出場しているカワサキ。飛ばしすぎに注意、というところか。

週刊朝日  2017年4月21日号