「小池知事はこれまで、豊洲に行かないとか、豊洲はダメだとかはひとことも言ってません。小池知事は昨年11月、移転に向けた『ロードマップ(工程表)』を発表しています。そのロードマップに沿って今も進んでいるということは確かだと思います。ロードマップの着地点というのは豊洲ということが書いてある。私たちはロードの中にいます。その過程でいろんな点を検証していくということです」
都政関係者は小池氏の「戦略」をこう深読みする。
「仮に小池氏の本音が豊洲移転決行だったとしても、7月の都議選を前に明言はしないでしょう。築地残留を期待して小池氏を支持している層の票を失うことになりますし、豊洲移転を主張する自民党との差別化も図れなくなる。都議選までは玉虫色の態度に終始し、選挙後に発表するつもりではないか」
移転すべきか、残留か。
ハムレット、小池氏は、どんな決断をしてもいばらの道のようだ。(本誌・小泉耕平)
※週刊朝日 2017年4月21日号