汚れがつきやすいが放置しやすいのは、風呂ぶた。
蛇腹になっている折り目部分が特にヌメりやすい。普段から、ぬれたまま丸めて立てないようにしたい。雑巾のような臭いがしていたら、消毒用エタノールを古布などにつけてふくと、臭いも取れる。
「ピンクっぽい酵母の汚れがついていたら、逆性せっけんといわれる塩化ベンザルコニウム(商品名オスバンS)がお薦め。200~500倍にうすめてふたや壁をふけば雑菌の繁殖を抑え、汚れにくくなります。カビ取り剤の限界を超えるほど汚れていたら、買い替えるのも手です」(藤原さん)
浴室の換気扇も掃除を見逃しがち。浴室乾燥機などを頻繁に使うと(通常の換気扇以外の使い方をすると)、フィルターの隙間にホコリやカビが余計につきやすいので、古い歯ブラシと中性洗剤などで掃除するとよい。
【トイレ】
トイレの床や壁は、クエン酸と消毒用エタノールが効果的。便器の継ぎ目も、消毒用エタノール(「スクラビングバブル」など市販のトイレ用アルコール除菌剤)でふくと気持ちよい。掃除しても、どこからともなく臭う場合、便座下が原因のこともある。
「見えない隙間に黄色ブドウ球菌などが繁殖していると、嫌な臭いがします。温水洗浄便座を抱えて斜め上に引き上げれば、ワンタッチで取れます。外したらクエン酸水を吹きかけた布でふき取り、消毒用エタノールスプレーをかけましょう」(藤原さん)
便座を外した際、脱臭フィルターも掃除すれば、臭いをよく吸うようになる。
■隙間掃除、達人への五箇条
【1】高い場所の隙間ほど、こまめに掃除を
(ホコリが落ちて下の隙間にたまるから)
【2】便利グッズをかしこく使う
【3】耳掃除するタイミングで、思い出そう
(綿棒を見てピンとくる)
【4】普段サボっているわけではない。
掃除のために「汚れをためている」と逆転の発想で
【5】「こんなにとれた」という快感を味わおう
(藤原さんの話をもとに編集部作成)
※週刊朝日 2017年2月17日号