今度こそ阪神が優勝や!ファンの妄想まじりの期待と思うなかれ。2017年シーズンこそ、05年以来のリーグ優勝、1985年以来の日本一は十分可能性があるのだ。
在阪スポーツ紙のデスクは、まず、Bクラス落ちした16年シーズンの失速について分析する。
「打線が打てなかったことと、投手の『勝利の方程式』を確立できなかったから」
そのうえで、阪神優勝の条件を挙げた。
「ポイントは二つ。4番打者と守護神。投打の中心が当たるかどうか、これに尽きる」
阪神は14、15年にオ・スンファンという絶対的守護神が控え、4番にはマット・マートンやマウロ・ゴメスといった助っ人が健在だった。14年は2位でリーグ優勝こそできなかったものの、クライマックスシリーズに進出し、セ・リーグ1位の巨人を破って、日本シリーズにたどり着いた。
しかし、オ・スンファンは15年シーズン終了後にメジャーリーグへ移籍、ゴメスやマートンも17年シーズンにはいない。しかし、在阪スポーツ紙のデスクは、新戦力に期待を込める。
「まず、打線。4番候補に獲得した、エリック・キャンベル。長打力はそこまでないが、アベレージを残せる右打者という点で、マートンに似たタイプ。つなぐ4番として期待できる」
「打率3割6厘、17本塁打、53盗塁、出塁率3割9分8厘。金本知憲監督は糸井を“攻撃型”の2番として考えている。上位打線が固まれば、おのずと攻撃パターンが確立される」
大型速球派右腕のロマン・メンデスを獲得。投手陣も補強された。
「メンデスは、14年にメジャーで30試合に登板した実績があり、守護神候補。ここに、藤川球児や高橋聡文を含めた『勝利の方程式』が確立できれば。先発陣も藤浪晋太郎、メッセンジャー、能見篤史、岩貞祐太の4本柱はリーグ屈指。藤浪はオフにダルビッシュとの合同トレを予定し、身体能力のレベルアップが期待できます」
もう10年以上、リーグ優勝から遠ざかって、鬱憤がたまっている「トラキチ」たちにとって、17年は夢のような1年になるかもしれない。ついに日本一やで!
※週刊朝日 2017年1月6-13日号