![俳優佐藤健(さとう・たける)/1989年、埼玉県生まれ。2007年、「仮面ライダー電王」で初主演。ドラマ「ROOKIES ルーキーズ」(08年)で注目を集め、NHK大河ドラマ「龍馬伝」(10年)、連続ドラマ「天皇の料理番」(15年)などに出演。主な主演映画に「るろうに剣心」全3部作(12、14年)、「ROOKIES―卒業―」(09年)、「リアル~完全なる首長竜の日~」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(13年)、「バクマン。」(15年)、「世界から猫が消えたなら」(16年)など。映画「何者」は全国東宝系で公開中(撮影/写真部・岸本絢、ヘア&メイク/MIZUHO[vitamins]、スタイリング/吉本知嗣)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/8/395mw/img_58f72b5278872df91850e02ea15db98d43496.jpg)
10月15日から公開されている朝井リョウさん原作の映画「何者」で、就職活動をする大学生を演じている俳優の佐藤健さん。その難しい役どころに、どう挑んだのか、就職活動につらい経験があるという作家の林真理子さんが伺いました。
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林:朝井さんは平成生まれとして初めて直木賞を取って非常に話題になりましたけど、大学卒業後は一般企業に就職したんですよね。いまは退職されましたけど。佐藤さんは、もちろん就活の経験はないですよね。
佐藤:はい。だから今回は、実際の企業に行って就活体験させてもらったりしました。でも、僕は就活というのをしないですむ人生を歩ませてもらって、正直よかったなと思いました(笑)。もし就活してたら、どこにも受かってないと思います。
林:そんなことないですよ。アナウンサーとかになっていたかもしれない。
佐藤:いやいや、絶対無理ですね。
林:私たちのころはもっと服装が自由だったんだけど、いまはみんな黒いリクルートスーツを着てるんですね。
佐藤:そうですね。でも林さん、就職活動されてないですよね。
林:しました、しました。四十何社落ちて、そのあとずっとアルバイト生活してました。
佐藤:ほんとですか。
林:それはそれはつらかったですよ。でも、私のころは履歴書は手書きでしたが、いまはパソコンで一括エントリーできたりするから、80社ぐらい受ける人もいるんですってね。
佐藤:80社ぐらいはそんなにめずらしい話じゃないみたいですね。面接も30社、40社受けたりとか。