林:私のころは40社でもかなり驚かれたものですが。何社も落ちていくと自分の存在が否定されたようで、心が折れちゃうんですよね。

佐藤:それって「英語が苦手」「数学が苦手」っていうのと同じように、単に「就活が苦手」というだけだと思うんですね。それなのにすべてを否定されたような気になってしまう。そこが就活のコワいところだなと思いました。

林:この映画を見てると、大手の広告会社や商社から内定もらうって、奇跡みたいですよね。面接で「1分間で自分のことを話しなさい」って言われても、どう話せばいいんですかね。

佐藤:正解はないんですよね。もし僕がそんなこと言われたら、“試合放棄”しちゃうと思うんです。でも就活生はちゃんと自分なりのアピール方法を考えていくわけですから、偉いですよね。

週刊朝日  2016年10月28日号より抜粋