「『らぶりつ』(注:ツイッターで「いいね!」と「リツイート」をしてほしいときに使う用語)は、高校生がツイッターとかで使ってる。『らぶりつください』って。いま、ドクモもどきみたいな子が多いから」

 え、ドクモ?

 聞き慣れぬ言葉に、おずおずと「『DOCOMO』もどき?」と聞き直す。

「ドクモになりたい子たちが多いから」(つる)

 それでも理解できず「毒も?」と聞くと、

「読者モデル!」(はな)

「もう何年も前の言葉ですよ~」(つる)

 とあきれられる始末。雑誌の読者モデルになりたい子が、自分のPRのためにリツイート(相手の発言のコピーを拡散する行為)をお願いすることが多いそう。 最後に、冒頭の「ポヨポヨピーナッツ」はどういう意味か聞いてみた。笑いをこらえながら、はなちゃんが教えてくれた。

「わけのわからないことを遊びでつぶやく感じで、意味はないですよ。訳すと、『本当に講義が暇。マジで面倒くさい。バイトのシフトを明日提出するの、すごく気持ちがなえる。ちょっと居眠りして、すぐ家に帰るわ』です」

 さすが、完璧な翻訳。

 別れ際、連絡先を教えてもらい、参考までに親とのLINEのやりとりを画像で送ってほしいとお願いした。もちろん、ナンパ目的ではありません。

 その後、「これでどうですか」と画像が送られてきたので、返信で腕試し。

「おけまる(顔文字)」(記者)

「おけまる!笑 宜しくお願い致します!!」(はな)

 違和感なし。ちなみに親ともこんな言葉を使っているのか尋ねると、

「『り』とか『りょ』はママも使いますよ。『いま電車のったー』とかLINE送ったら、ママが『りょ』とか。初めてそれが来たときはなんかかわいくてニヤニヤしました」(同)

 とのこと。親が娘と良好な関係を築くのに一役買っているようだ。

 言葉はお互いを理解するためのツール。基礎語彙表を熟読すれば、若者たちの感性を理解でき、歩み寄れるはず。18歳とちょっと距離が縮まったと思ったのは、記者の勘違いではない、と信じたい。

週刊朝日 2016年10月7日号

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