首都大学東京の木村草太教授(憲法)は「一般論として、裁判官の身分を明らかにした人がツイートで個人的な見解を示すことには、判決の公正・中立に対する国民の信頼を傷つける可能性がある」と説明する一方、「東京高裁が良い趣味、悪い趣味と価値判断することには疑問がある」と述べた。裁判所の判断に異を唱える金岡繁裕弁護士は6月29日、高裁長官宛てに、処分の撤回を求める抗議文を出した。
法政大学の永井憲一名誉教授(憲法)は「今回の処置は、裁判官としての自覚を高める手段と理解すべきだ。個人の自由が司法権の独立を脅かすことは許すべきではなく、憲法が求めるところではない」とする。
ツイッターで、「国民の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げる」と謝罪し、同様のつぶやきをしないと誓った岡口氏。そのツイッターをのぞくと、
「全国に広がる岡口撮り みんなで口頭注意を受けよう」
「どんどん進化するアダルトグッズ」
懲りないようで……。
※週刊朝日 2016年7月15日号