放送開始から6月23日放送の70話まで連続で、平均視聴率20%超えを続けているNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」。
21日には、物語のキーマンで、高畑充希演じるヒロイン・小橋常子と創刊した雑誌「あなたの暮し」の編集長(花山伊佐次)を演じる唐沢寿明が初登場し、24.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。今世紀最高の平均視聴率を記録した前作「あさが来た」を上回る勢いだ。コラムニストの桧山珠美氏は、好調の理由をこう話す。
「前作までの朝ドラ視聴習慣に加え、大橋鎭子や花森安治という実在の人物がモチーフで、話題性も見応えも十分。それに、朝昼晩と1日計4回も放送され15分なので“ながら見できる”良さもある。『じゃまだ、帰れ』と初対面の常子を一喝した花山伊佐次の“変わり者キャラ”は、インパクトがあって、つかみは抜群でした。さらなる視聴率アップが期待できます」
絶好調の陰で話題となっているのが、高畑の仕事ぶりだ。
「朝ドラは、月曜日はその週の撮影分のリハーサルを行い、火曜日から金曜日は朝から夜中まで収録をしていることが多い。週末には翌週分のセリフを覚えなければならず、この生活を1年間続けるのは、非常にハード。そんな状況でも高畑は1月スタートの冬ドラマ2本に出演し、映画やCM、雑誌の表紙にも引っ張りだこ。従来の朝ドラヒロインにはない露出の多さですね」(NHK関係者)
6月4日に公開された映画「植物図鑑」では、EXILEの岩田剛典とW主演を務め、宣伝のため舞台挨拶やバラエティーなどに小まめに出演。9月公開予定の吉田修一原作の映画「怒り」に出演し、12月からはミュージカル「わたしは真悟」にも門脇麦とW主演する。来年の舞台主演や映画の声優も決まっているほどの売れっ子だ。
「『疲れた』などと弱音を吐くこともなく、週末は大好きなお肉やお酒を仲間と楽しんでいるようです。とにかく付き合いが良くて、共演した先輩たちに可愛がられている。まれにみるバイタリティーですね」(芸能プロ関係者)
これまでのヒロインは、朝ドラ終了後の作品が注目されたが、出ずっぱりの高畑はもはや“別格”。
「露出が多く新鮮味に欠ける部分はありますが、よく見かけるので親近感が湧き、応援する視聴者は多いでしょう」(桧山氏)
“大河女優”も近い!?
※週刊朝日 2016年7月8日号