3月5日のJRAデビュー戦。騎乗は第2Rだったが、パドックにはファンがGI並みに(撮影/写真部・松永卓也)
3月5日のJRAデビュー戦。騎乗は第2Rだったが、パドックにはファンがGI並みに(撮影/写真部・松永卓也)
この記事の写真をすべて見る
「乗せてくださる馬主さんや厩舎関係者への感謝の気持ちを忘れず、思いを込めて乗りたいです」(撮影/写真部・松永卓也)
「乗せてくださる馬主さんや厩舎関係者への感謝の気持ちを忘れず、思いを込めて乗りたいです」(撮影/写真部・松永卓也)

 日本中央競馬会(JRA)に、16年ぶりの女性騎手が誕生した。藤田菜七子、18歳。小学6年の時に見た競馬中継に感動し、中学卒業後は競馬学校に進んで訓練を積み重ねた。

 3月5日のデビュー戦には、ファンが殺到。GI並みに熱い視線が注がれるプレッシャーの中、見事に2着に入った。

「賞金はまだ使っていません。特に欲しいものもないので。憧れていた先輩と同じレースに乗れることに驚いています」

 こうした初々しさも人気を呼び、早くもCM出演のオファーさえ来ているという。だが浮かれることなく、「歯がゆさばかりです」と勉強に余念がない。

「夢のまた夢ですが……日本ダービーを勝ちたいです。思い出に残っているダービーは、キズナ。直線、かっこよかったです」

 豪快な差し切り勝ちを決めたキズナのように、競馬ファンを酔わせてほしい。

週刊朝日 2016年4月15日号