騒動の余波もあったSMAPドラマ、なぜ明暗が分かれたのか
騒動の余波もあったSMAPドラマ、なぜ明暗が分かれたのか
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 視聴率低迷が目立つ今季ドラマだが、解散騒動のSMAPにもはっきり明暗が分かれたようだ。

「やはりメイン視聴者は中高年層なので、ラブストーリーよりも、いつ巻き込まれてもおかしくない“事件と医療モノ”が一定の数字が見込める鉄板ネタ。それに、事件や医療モノなら老若男女幅広く役者を起用できるので、警察や病院を舞台にしたドラマが増えるのです」(ドラマ制作関係者)

 そんな中、初回から視聴率17.1%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と唯一、15%超えで好発進したのが、過去4回の単発ドラマが連ドラ化された草なぎ(※)剛主演の「スペシャリスト」(テレビ朝日系・木曜21時)。冤罪(えんざい)で10年間服役した刑事が、あらゆる犯罪者の犯行手口や動機、心理を全て頭にたたき込んだスペシャリストとして事件を解決するという大胆な設定だ。上智大学の碓井広義教授(メディア論)は、こう絶賛する。

「テレ朝と東映がタッグを組んで制作しただけあり、見応え十分。大どんでん返しもある、先が読めない斬新な脚本で、刑務所で鍛えられた“特殊能力”で解決の糸口をつかむというのはわかりやすい。“第2の相棒”になるかもしれない」

 SMAP解散騒動の渦中での初回放送だったが、現場は和やかだったという。

「草なぎさんは最近ギターにハマっているようで、サプライズで行われた南果歩さんの誕生日のお祝いにも、ギターを持ち込んで生演奏を披露してくれました」(撮影現場関係者)

 一方、香取慎吾演じる40歳目前の独身貴族とその家族を描いた「家族ノカタチ」(TBS系・日曜21時)は、3話までの平均視聴率が9%台と苦戦している。

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