初めてのオリンピック出場に胸を躍らせる期待の6人。皆、虎視眈々とメダルを狙っている。彼らの活躍が、日本の夏を熱くさせることは間違いない!!
まずは競泳の瀬戸大也(せと・だいや、21歳)。
「前回は悔しい思いをしたので……」。ロンドン五輪は、日本選手権で3位に終わったため出場すらできなかった。「オリンピックなんて見たくなくて。見たのは、公介(ライバルの萩野公介選手)のレースだけです。公介がメダルを獲ったことで、いつまでも引きずっていては駄目だと感じました」
昨年の世界水泳400メートル個人メドレーで優勝し、早々に五輪出場権を獲得。昨年は自宅トイレにマジックで「準備」と書いた紙を貼っていたが、今年になってその紙は「自信」に取って代わった。世界水泳を制した泳ぎに磨きをかけ、表彰台の真ん中に立つ!
既に「世界一」を経験済みなのはバドミントンの桃田賢斗(ももた・けんと、21歳)だ。
昨年末のスーパーシリーズファイナル男子シングルスで優勝。日本人男子初のメダル獲得に夢が膨らむ。「獲りたいとは思いますけど『獲れるぞ』とまでは……。まだ直接対戦して勝っていない強い選手が3人いますから」と言葉を選ぶが、メダルを獲得することで、二つの夢を叶えたいと願っている。
「自分が勝つことで子供たちに夢を与え、バドミントンをメジャースポーツにしたい」。もう一つの夢は……福島県立富岡高校1年の時に被災、周囲の協力のもとで練習を続けられたという桃田。「お世話になった方々に、恩返しができたらいいなと思います」。
次は、最高打点305センチのアタックが光る、バレーボールの古賀紗理那(こが・さりな、19歳)。
「ロンドンオリンピックでの全日本女子バレーの3位決定戦が、印象に残っています。世界の舞台でメダルを獲得することに憧れがありますので、感動しました」。
韓国を破り銅メダルを獲得した一戦は、高校1年だった古賀に強い衝撃を与えた。それからわずか10カ月後、彼女は全日本の一員としてコートに立ち、今や主力に成長。五輪世界最終予選兼アジア大陸予選が3カ月後に迫ってきたが、「今はすべてにおいて精いっぱいやっている状態ですので、プレッシャー等を感じることは特にありません」。無心でプレーする“次期エース”の覚醒に期待したい。