「葬儀屋が出過ぎたことを申しました!」
ナイス罠、一徳!
「説教じみた言葉の数々、不快な思いをされたと存じます」。そうよ、そうよ~と、たかじんの妻、いや遺族。
すっかりハメられた理に、一徳は言う。
「我々は親族を失くして判断力を失っている方に、頭を垂れるべきだ(チクリ)」
「常に患者を下に見ている医者とは違う(チクリ)」「どうした? 実家に帰らせて頂きますとでも、言いたいか?(チクリ&グサリ)」
一見ソフトでありながら、能面を思わせる底知れぬ表情。まさに「イケズ」が、人の形になって歩きだしたら、それ岸部一徳。さすが京都出身なんである。
一方そんな一徳に対して「後継者が気に入らないからって、追い出すわけにはいきませんからね~!」と、猛烈な圧をかけてくる伊東四朗、こちらは生粋の江戸っ子、浅草松竹演芸場出身。「ぶぶ漬けどうどすえ」が勝つか、「ニンッ!(ベンジャミン伊東)」が勝つか、遺産はいいから、最終回まで名人芸を見せつけてほしい。
※週刊朝日 2015年11月27日号