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 天才打者が苦しんでいる。大リーグのマリナーズ、ヤンキースを経て、今季はマーリンズで米15年目のシーズンを迎えたイチロー(41)。

 7月8日(日本時間9日)の試合で、自己ワーストの連続打席無安打を「34」で止めるヒットを放ったものの、再び不振に陥っている。この約1カ月間、三振や内野ゴロが多く、なかなか打球が外野にまで飛ばない。打席で首をかしげる姿も目立つ。

 希代の安打製造機も10月で42歳。「年齢による視力や運動機能の衰え」を指摘する専門家もいるが、春先は好調で6月下旬まで打率は3割近くあった。

 打てなくなった原因は何なのか? 元オリックス打撃コーチで恩師の河村健一郎氏は「イチロー独特の『間』がなくなっている。ボールを体付近に呼び込んで打てていない」と指摘する。

「振り子打法は、右足は前に出てもバットを持つ両手が残っているのが特徴です。速球にも変化球にも対応できた。でも今は右足と両手が同時に出ている。『ため』がないので、当然タイミングも合わない。最悪の状態でしょう。原因は5月18日に監督が代わり、スタメンでの出場が減ったことだと思います。打席機会が減り、感覚が少しずつ狂っていった。打席が少ない分『打たなきゃ』という力みもあったと思います」

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