上々のデビューだった。銀座クラブでのアルバイトを理由に内定を取り消され、裁判で和解が成立して、日本テレビに今春入社した笹崎里菜アナウンサー(23)。その笹崎アナが3日、同局のバラエティー番組「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」に出演した。
黒いスーツ姿で髪も黒く染めた笹崎アナは、1年後の自分について30秒で話すというフリに「世間の目に負けず、芯のある女性になりたい」と力強く表明。さらに来年の東京マラソンが日テレで中継されることを挙げ、「ぜひ走りたい」と意欲を見せた。
同番組の視聴率は前4週と変わらない12.4%(関東地区)と“笹崎効果”は見られなかったが、「世間の目に負けない」と答えた度胸のよさとチャレンジ精神に、現場スタッフの評判も急上昇だ。
「ミス東洋英和に選ばれたことに加え、ファッション誌の読者モデルもやっていただけあって、オーラがすごい。騒動にも動じない度胸のよさも、アナウンサーには必須条件です。今後の大化けを予感した番組幹部も多いのではないか。もう一人の新人女子アナがやや地味なことも、笹崎さんには追い風です」(日テレ関係者)
4月からの研修ではアナウンス技術とともに、週刊誌やスポーツ紙の記者に直撃されたときの対応マニュアルまでたたき込まれているという笹崎アナ。気になるのは、今後どの番組を担当するかだ。
かつて自分が会社を訴えた原告だっただけに、裁判のニュースを扱う報道番組を受け持つ可能性は低く、今のところスポーツ情報番組「Going!Sports&News」や、日曜朝の「シューイチ」が下馬評に上っている。
だが、日テレの中堅社員はフジテレビの平日午前の看板番組「とくダネ!」に対抗するため、「スッキリ!!」に起用すると予想する。
「内定取り消しが明らかになったとき、フジテレビの亀山千広社長は会見で『ウチなら採用すると思う。清廉性は入社後に身につけてくれればいい』とコメントしました。他局の採用について言及するのは業界ではご法度。『とくダネ!』の小倉智昭キャスターも『笹崎さん、ウチの事務所に来ませんか』と軽口をたたいた。これに怒ったウチの幹部や編成スタッフもいる。笹崎アナの全国的な知名度を逆手に、ぶつける奇策もあるのではないか」
担当番組の正式発表は早ければ今月末。大物ルーキーの抜擢はあるのか。
※週刊朝日 2015年6月19日号