松崎:あの手足の長さは、たまげました。
ぺリー:時代劇研究家の私とすれば、あのスタイルは異世界の人です。時代劇は、手足が短くて顔が大きく、腰が沈む人が主役だから、すべて逆。
やく:時代劇のかつらは似合いそうにないですね。ただ、11月8日に上海であったGPシリーズ中国杯で、頭に包帯を巻いた羽生結弦君が演技を終えて号泣しましたね。アスリートがああも泣くか?というのが私の意見です。直前の練習で中国選手と衝突して負傷し、演技では何度も転倒したが、2位に踏ん張った。感極まったのはわかるが、泣き虫だなあ、と。自分が泣いてもサマになるという意識が、無自覚のうちにあるからなのでは、と思ってしまう。フィギュアはナルシストのスポーツですからね。
※週刊朝日 2014年12月26日号より抜粋