安倍首相の覚えめでたく、自民党政調会長から総務大臣に抜擢された高市早苗衆院議員(53)。3日夜、総務省で開かれた初会見では、1時間以上にわたって記者の質問に応じた。初日からエンジン全開だった。

「地域活性化に向けての具体策から、ヘイトスピーチに関する感想まで次々と答えていました。『私は政権与党の前政調会長。性別ではなく、実力で大臣に選ばれたのよ!』という強烈な自負が見られました」(総務省担当記者)

 力みすぎてまた失言をしないか、やや心配になってしまうが、大臣室での囲み取材では表情を緩ませる一瞬もあった。夫で同じ自民党の山本拓衆院議員(62)がどんなお祝いをしてくれたのかと聞かれたときだ。

「就任当夜は調理師免許を持つ主人が食事を作ってくれました。ウフフ。毎晩作ってくれるんですが、大好きなチーズフォンデュとともに『おめでとう、がんばれよ』と」「ケーキも用意してありました。私の好きなホワイトクリーム系でした♪」と頬を赤らめながらノロケ話を披露した。

「高市さんが落選後の2004年に、同じ派閥だった山本さんが優しく激励してあげたことが縁でスピード結婚しました。高市さんはジャニーズ好きですが、『遠くのキムタクより、近くのヤマタク』と言ったとか。今でも仲はいいですよ」(自民党関係者)

 粋な演出で妻を祝福した山本氏にも話を聞いた。

「チーズフォンデュを作ったのは、手間がかからない料理だから(笑)。ケーキはやっぱりお祝いごとですからね。総務大臣は大役。全力で取り組んでほしい」

 山本氏は当選6回の“入閣適齢期”。だが今回、初入閣は見送られた。妻への嫉妬はないのか?

「私は2年前の総裁選で石破さんについたから。高市は安倍さんを応援した。路線が違うんですね。だから、この政権中は諦めています。もしも自分が応援した人が総理・総裁になって、大臣に起用してくれなかったら、不満はあるかもしれないけど(笑)」

 妻を支える夫に、日が当たる日は来るのか。

週刊朝日 2014年9月19日号