プロゴルファーの丸山茂樹氏は、東京オリンピックでゴルフの団体戦が行われれば監督をやりたいという。

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 アロハー! 先週は米ロサンゼルス在住の家族とハワイで落ち合い、ゆったりした時間を過ごしました。3年連続の夏のハワイ、いいですねぇ~。気温は30度以上あったんですけど、日本みたいに湿度が高くないので、快適でしたよ。

 一人息子の奨王(ショーン)と久々にラウンドしましたけど、ドライバーの飛距離が伸びてるのにビックリしました。250〜260ヤード飛んでますから、すでにそこらへんの女子プロ選手よりは迫力のある球を打つかもしれませんね。彼はロスに戻ってすぐ試合があるので、ラウンドしながらコースマネジメントやメンタル面についての話をしました。いい時間でしたよ。

 さて、初めて開かれた女子の国・地域別対抗戦「インターナショナル・クラウン」(米メリーランド州・ケーブズバレーGC)で、日本は全8チーム中3位でした。

 宮里藍(29)、横峯さくら(28)、宮里美香(24)、比嘉真美子(20)の4人で臨んだ日本。ダブルスの予選では、ミラクルショットを連発した宮里藍・横峯組の奮闘で1位通過。初代王者の期待がかかりましたが、最終日のシングルスでは宮里美香しか勝てず、逆転されちゃいました。

 藍ちゃんは「ビックリするほど悔しい」と言ったそうなんですけど、その気持ちは分かります。予選の戦いの中でチームワークができてきて、トップ通過したわけですからね。そりゃあ3位じゃ満足できないですよ。悔しさもひとしおでしょうね。

 普段プロゴルファーは個人で戦ってます。個人での優勝はもちろん格別ですよ。だってその試合の中で、自分一人しか味わえないんですから。

 でもね、団体戦って普段やらないもんだから、妙にテンションが上がって、試合に入り込む。その結果優勝できたら、大きな達成感というか高揚感というか。とにかくまあ、すごい感動なんですよ。

 それとよく言われることですが、日の丸を背負うのはやっぱり、特別なことなんです。とんでもないプレッシャーがかかるし、自然と気持ちが入るんですよね、いつもよりグッと。

 僕は日大3年のときに出た1990年の北京アジア大会で、個人でも団体でも金メダルを取りました。表彰台の真ん中に立って聞く「君が代」。そして日の丸が上がっていく。あのときの気持ちは、言葉では表現しきれないですね。あんなに誇らしい瞬間はない。

 2016年のリオデジャネイロ五輪から、ゴルフは112年ぶりに正式競技へ復帰します。ただ現状では個人戦のみになりそうなんですね。いやー、団体戦やりましょうよ。少なくとも20年の東京五輪では。

 僕は団体戦に関しては結構な運気を持ってますよ。これは間違いない。言ったように北京アジア大会で金メダル取ったでしょ。それから98年のプレジデンツ杯では世界選抜の勝利に貢献して、MVPにもなりました。さらに02年には、EMCワールドカップで伊澤利光さんと組んで、日本に45年ぶりの優勝をもたらしました。こんな日本人、ほかにいないっすよ。

 さあ東京五輪のゴルフ日本代表の監督、誰かなあ?

 マルでしょ!

週刊朝日  2014年8月15日号