『週刊朝日』の長友佐波子編集長が企業で輝く女性役員にインタビューする「フロントランナー女子会」。今回登場して頂くのは、大和証券グループ本社の田代桂子取締役です。
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長友:海外での生活と、日本的な働き方に、ギャップを感じませんでした?
田代:特には……日本的って、上司が帰るまで部下は帰りにくいみたいな? 他の部署はあったかもしれませんが、そういう上司に一度も遭遇してないし、海外でも日本でも気にしたことがないですね。
長友:逆に田代さんが管理職になったときは、部下が先に帰ったり?
田代:してたと思います。仕事ばっかりっていうのが嫌いなので、むしろみんなに「勉強に行け」と言っていて。たとえば、青山学院大学の授業にタダで行ける会社のプログラムがあるんですけど、一部の部下は夕方5時半に会社を出て勉強に行ったり。そういうのは仕事に関係なくてもどんどんやれと推奨してました。
長友:へえ~。どうやって部下を育てるのですか?
田代:誰にでも得意分野と、不得意分野がありますよね。得意分野をやらせると個々の能力が伸びます。
長友:得意なものが見つかっていない人は?
田代:やっているうちに、何か見つかるはずですよ。
長友:みんなが得意分野だけやると、苦手な仕事が残ってしまうのでは?
田代:そういう仕事というのは嫌な仕事。それはみんなで分担します。たとえば、1年間月1回土曜に支店でセミナーを開いたことがありますが、この仕事はみんな平等に割り当て、その代わり、各自、振替休日を平日に取らせました。
長友:お稽古事とかは?