
いぶくろ聖志(きよし)(30)
1983年、東京都生まれ。本名・衣袋聖志。高校の部活動で琴を始め、18歳からプロに。ソロのほかに尺八とのユニットや、ビジュアル系バンドなどでも活躍
http://www.kiyoshi-ibukuro.com/(撮影/写真部・関口達朗)
NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』の主題歌「雨のち晴レルヤ」(ゆず)の原曲を制作した篠笛奏者・佐藤和哉(32)を皮切りに、古典の世界で才能を咲かせた“大和男子”に注目が集まっている。ソロのほかに尺八とのユニットや、ビジュアル系バンドなどで活躍する琴演奏家のいぶくろ聖志(30)もその一人だ。
25もある琴の特徴を、言葉より先に指先で教えてくれた。高音域ほど繊細で、ハーブにも似た柔らかい音色が庭園に響く。
昔は、米バークリー音大を目指すベーシストだった。でも、世界と対等に接するためにと、自国の楽器である琴を始めた。
複数のグループに所属することに関しては、「僕は名脇役になりたいんです」と答える。前に出るより、後ろで支えるほうが性に合うのだそう。
和楽器が中心のビジュアル系バンドは4月にメジャーデビューが決まり、楽曲はすでにテレビ番組のエンディングテーマとしても流れている。
「サムライとかスシみたいに、“和楽器”を世界共通語にして、東京ドームで公演できたらいいねって話してるんです」
脇役でいることは難しそうだ。
※週刊朝日 2014年2月28日号

