石原慎太郎氏の圧勝に終わった前回の都知事選からわずか1年半。電撃辞職で、本命不在の「ポスト石原」レースが繰り広げられようとしている。
腰が定まらない既成政党を尻目に「まさかの本命」となりそうなのが、前回選挙で約169万票を獲得し次点となった東国原英夫前宮崎県知事(55)だ。26日、都内で記者団に囲まれると、「(出馬の可能性は)ゼロではないでしょう」と含みをもたせた。
ただ、心配なのはその素行。9月発売の週刊文春で知事時代の女性スキャンダルを報じられ、名誉毀損で訴えたが、女性票の目減りは避けられそうにない。
前回3位につけた飲食チェーン「ワタミ」の創業者、渡辺美樹氏(53)も動向が注目されたが、
「間に合わない、というのが正直なところ。(石原都知事の任期が終わる)2年半先に都民に訴えたいと思って準備していた。急にヨーイドンと言われても、準備運動もできていない。残念です」(渡辺氏)
出馬を断念したようだ。
告示日まであと1カ月。本誌は政治評論家の小林吉弥氏と浅川博忠氏の協力を得て、一足早い「出走表」をつくってみた。
小林氏は「無党派層を取り込める」と東国原氏を本命に。浅川氏は「大臣経験がプラスに出る」と見て、「アクの強い」舛添要一・新党改革代表(63)に◎。本誌は「女性初の都知事」を旗印に自民党の小池百合子元総務会長(60)が話題を集めると予測した。
※週刊朝日 2012年11月9日号