東京・西麻布にあった人気クラブ「エーライフ」の経営会社と実質的経営者の上山伸治・元社長(52)が、法人税約3900万円を脱税した疑いで東京国税局に告発された。

 経営するクラブから吸い上げた売り上げを、上山元社長の知人が経営する会社に映像制作費などの名目で架空の支出をして、所得を隠した――という、一見ありがちな脱税の手口。だが、芸能界とのつながりも深いとされる上山元社長だけあって、コトはそう単純ではないようだ。背後を探ると、ある大物芸能人の名前が見え隠れするのだ。

「上山氏への告発を聞いて、タイミング的にもGACKTの“脱税疑惑”と同一の流れにあると、ピンときました。これ、完全に連動してますよね」(六本木の事情通)

 歌手、俳優として根強い人気を誇るGACKTだが、9月以降、「週刊文春」「週刊新潮」などに、東京国税局の査察部が事務所に調査に踏み込んでいたことや、元タレントの愛人との隠し子疑惑、果ては東日本大震災の義援金横領疑惑まで、相次いで報じられた。実際は、

「国税が内偵して入った容疑は、事務所社長がファンクラブの売り上げを抜いていたというもので、現段階でGACKTは嫌疑者ではない」(全国紙記者)

 というが、先の事情通が続ける。

「実は、上山氏とGACKTは、前からの“お友達”なんです。現在、上山氏は東京を離れ、あまり出てきませんが、かつては六本木ヒルズに住んでいて、部屋に並んだモニターでクラブの様子をすべてリアルタイムでチェックしていたほど組織を“支配”していた。その上山氏とGACKTには共通の知人も多い。この流れで周辺の関係者たちも、次々に当局の手入れをくらうんじゃないかと、戦々恐々としています」

 当の国税局関係者は、二つの”事件”の直接の関連を否定するものの、「上山がクラブの店長などにすえたのは、最近何かと話題の暴走族グループ『関東連合』OBたち。その仕組みに当局が目を付けた」とも。この話、まだまだ裏がありそうなのである。

週刊朝日 2012年10月19日号

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