まずは、私が著書をはじめ色んな機会に一貫して主張している二つのことを冒頭に書きたいと思います。

・人生は「不条理」そのもの
・「自分がコントロールできるもの」に集中する

 私が永田町で尊敬する先輩方から教わり、身に染みて今でも人生哲学になっているのが「人生には“まさか”しかない」というものです。

 あなたの人生だけでなく私もそうですが、人生は「不条理」そのものでできているといっていいでしょう。正義や幸福観は人それぞれで、だからこそ皆の価値観が社会の中で調和せず、不条理に思えることが起こります。

 自分の努力や行いとは関係なく、不条理な物事が次々に襲ってくるのが人生です。誰でもそうです。思い通りにはほとんどいきません。

 そしてそんな不条理への対抗法ですが、「自分がコントロールできるものだけに集中する」というものです。他人の気持ちや行動は、我々にはほとんどコントロールできません。

 いじめという行為は、不条理そのものです。しかし、心がそのことにとらわれている限り人生を無駄にしてしまうことになりかねません。あなたの人生は、(今はとてもそう思えないかもしれないのですが)、宝物のようなものです。

 過去は過去。人生は不条理。コントロールできるものに集中する。そして少しでも充実させる。そういうことを心掛けるべきです。人生で起こること、起こったことをどうとらえるかは、あくまで自分次第です。

 もしかしたら、これから先も人とかかわっていくなかで、傷つくことを言われることもあるかもしれません。しかし、他人は他人。気持ちはコントロールできません。他人が何を感じて何を言うか、それにとらわれ過ぎても「考えても気にしても仕方ない」のです。他人様に自分の思いの100%を「わかってもらえない」のはある意味当たり前でしょう。

 われわれは日本の教育の中で「誰かの期待に応える」スキルを叩き込まれます。それはそれで調和社会としていいところもたくさんあります。しかし、「また嫌われるのではないか?」と他人の期待を最優先すると、自分の人生を見失いがちです。

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すべては自分の気持ち次第