日本のスポーツ医科学の研究は、世界の中でもトップレベルにあります。医療の水準もまた同様に、非常に高いレベルにあります。ただし、スポーツ医科学のシステムに関しては、まだまだ世界的に見て、進んでいるとは言えないのが現状です。

 たとえば北欧では、国を挙げて選手たちのスポーツ医科学的データを収集し、健康管理やパフォーマンス向上に役立てています。日本では、まだチームや団体ごとにそれぞれに管理しているため、データを活用しきれていないのが実情でしょう。国レベルの健康管理のシステムについては、まだまだ外国から学ぶべきものがあるといえるでしょう。

 以上のようなスポーツ医科学の研究は、スポーツドクターのおこなう重要な仕事の一つです。ですが残念ながらまだ日本では、外国と違ってスポーツドクターの仕事の認知度が高くありません。スポーツドクターへの評価も不十分で、待遇面でも欧米諸国に比べて高いとは言えないのが現状です。

 この夏の東京オリンピック・パラリンピックではぜひ、たくさんの日本人選手たちが活躍してくれることを願っています。そしてきっとその横には、スポーツ医科学の知識を生かして彼らを全力でサポートするスポーツドクターたちの笑顔があることでしょう。

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