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年末年始はテレビを見ながら過ごすという人も少なくないだろう。ただ、業界内ではある変化が広がっているという。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「テレビ番組のスポンサーに米・中企業という時代も近い」と予想する。
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あけましておめでとうございます。今年の年末年始のテレビは、再放送が多いなと感じませんか。ドラマの再放送とかバラエティ番組の総集編とか……。かつては、50人ぐらいの芸人がワイワイとロケをしていたり、各局が歌番組をやっていたり、この時期でももっと特番を制作していたんですよね。それが減ったのは、やはりテレビ局に金がないということが理由です。仕方なく、人気ドラマを一挙放送ということになったのかもしれませんが、意外と視聴者は喜んでいるという……。
「また再放送かよ!」っていう声も聞かないし、何ならそこそこの視聴率を取っている。これが視聴者が一番望んでいた形だったのかもしれません。
テレビ局にいよいよ金がなくなってくると、制作費がカットされ、大御所を使うよりギャラの安い人を使いたいと考えるようになってくるので、番組の内容も変わってきます。今年の傾向としては、山ちゃん(南海キャンディーズの山里亮太)とか40代ぐらいのタレントがMCで、それより下のタレントが出演する、ちょっとひねったクイズ番組やVTRを見てコメントするような番組がすごく多かった。昔よくやっていたような、たくさんの芸人が走り回ってドカンと爆破されるとか、宝物を探せとか、ちょっと設定に無理があるようなただ笑えるだけの番組が減っているんですよね。
それに代わり、大義名分があったり、学びや情報を扱うような内容が増えています。商店街にいるような普通のおじさんの人生を追ったり、流行り物の仕掛け人とか儲かる仕組みとか。今は制作費が減り、スポンサーさんの意向も気にしなきゃいけないから、目的意識がない番組は作れなくなっているわけです。