医師という職業に直結する医学部の面接は就職活動の面接と同じと考えていいでしょう。面接官である医師に「一緒に働きたい」と思わせる、礼儀正しく素直な姿勢をみせることがもっとも重要です。
面接官はさまざまな質問を投げかけながら、医師になる覚悟や適性、医師に必要なコミュニケーション能力があるかを見ています。
質問にはできるだけ簡潔に答え、質問で聞かれていないことを一方的に話したり、長々とした回答はNG。面接官と会話のキャッチボールを心がけましょう。
面接官はときに厳しい質問も投げかけます。
多浪生には「なぜそんなに長く浪人しているのか」という質問もよくされますが、むっとしたり理屈を並べ立てたりせず、「努力不足でした」と謙虚に認めることが好印象を与えます。
面接官が受験生に何を求めているかをよく理解し、冷静に対応することでどんな面接も突破することができるはずです。(文/石川美香子)
〇芝 高太郎/医系予備校 進学塾ビッグバン小論文・面接科主任。京都大学卒。面接についての研究を日々重ね、これまで多くの受験生を合格に導いてきた。年間で2000通の答案を添削し、面接練習は200時間に及ぶ。
※週刊朝日MOOK『医学部に入る2020』より抜粋