鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回のテーマは「この10年の風景で一番変わったもの」。

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 2020年になりました。ふと考える。2010年から2020年の間に世の中ってどのくらい変わったのでしょうか? 大きなところじゃなく、小さなところにこそ変化って見えるものですよね。ちなみに、2010年のヒットドラマを検索すると「ゲゲゲの女房」「龍馬伝」と出てくる。つい最近のように思えるけど、もう10年も経つんですね。

 2010年、皆さんはスマホ、持っていましたか? この年の流行語に「ガラケー」というのが入っているので、スマホはちょっとずつ浸透し始めた頃。僕は買ったはいいけど、実際に使っているのはガラケーばかりだった気がする。iPhoneで調べると、iPhone 4の時代。そう考えると、この10年の風景で一番変わったのは、日本人が片手にスマホを持っている姿ではないか? 電車の中でも本や漫画、雑誌を持つ人がこの10年でかなり減り、代わりにあるのはスマホ。ちなみにインスタがアップルストアに出たのが2010年なんだって。

 町の風景で言うと、2010年は今ほどマスクをしている人たちが溢れてなかった気がする。そして当時の自分が今にタイムスリップしてきて驚くのは黒いマスクをしている人たちではないか? 「暴走族の特攻隊?」と言ってしまうかもしれない。

 あと、冬になると手にかける消毒液。色々な場所で見かけるようになったが、これも2010年にはこれほどなかったと思う。

 あと、流行語大賞の中に「いい質問ですね」と入っているので、10年前にはすでに池上彰さんはブレイクしていた。

 ではマツコ・デラックスはどうか? 2010年は本格的ブレイク前夜のようだ。「マツコの部屋」がド深夜で始まったのが2009年。そして「マツコの知らない世界」が深夜で始まったのが2011年、「月曜から夜更かし」が2012年。今ほどのスターにはなっていないが、かなりブレイクを始めた頃。

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鈴木おさむ

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鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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