監督を務めた清原氏(撮影:井上啓太)
監督を務めた清原氏(撮影:井上啓太)
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西武時代に同僚だった東尾修さんとトークイベントを行った清原氏(右)(撮影:井上啓太)
西武時代に同僚だった東尾修さんとトークイベントを行った清原氏(右)(撮影:井上啓太)

 寒空の下、神宮球場は温かい声援に包まれた。

【写真】11月7日の会見で「尿検査受けている」と語った清原氏

「本当の復帰ができるように応援してやってください。お願いします」

 言葉に詰まりながら、清原和博氏の西武ライオンズ時代の同僚である野球解説者の東尾修氏がスタンドに頭を下げると、となりにいた清原氏も深々と一礼した。駆け付けたファンからは「キヨ頑張れ」「必ず戻ってきてください」と激励の声があがった。

 神宮球場で11月30日、NPBや海外独立リーグ挑戦を支援する「World Tryout2019」が開催された。清原氏は“監督”として参加。今回のトライアウトのためにつくられたユニホームを身にまとい、試合形式の選考では計2試合で采配をふるった。選手交代を主審に告げるためにグラウンドにでると、スタンドからは復帰を心待ちにしているファンたちから歓声があがった。

 トライアウトの途中に行われたトークイベントでは、東尾修氏らと対談。監督になった感想を問われると、「ピッチャー交代に出るだけでも初めてだったので、緊張しました」と苦笑い。その後、話題が清原氏の現役時代に及ぶと、東尾氏が「(1987年日本シリーズ第6戦最終回の守備で)日本シリーズで急に清原が泣き出すんですよ。僕はそのときベンチにいたんです。どうしたんだよってびっくりしました」と話すと、清原は「ファーストからバッターボックスが見えて、その奥に王さんの姿が見えたんですよ。その瞬間に感極まってしまって。後で怒られました(笑)」と懐かしんだ。

 最後に、清原氏の監督復帰についてエールを求められた東尾氏は、観客に対し「NPBのユニホームを着て、本当の復帰ができるように応援してやってください。お願いします。応援してやってください」と言葉につまりながらも何度も頭を下げてファンに呼び掛けると、球場は清原氏を応援する拍手で包まれた。清原氏は「目標をもって頑張っていきたい」と前を向いた。

(AERA dot.編集部/井上啓太)

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