大阪の老舗番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)で西田敏行に代わって局長に就任することが発表された。大阪のローカル番組で松本が新たにレギュラー出演するというのはめったにないことだった。大阪の番組と東京の番組では出演料の水準が数倍は違うとも言われる。松本クラスのタレントがそこに出るということに業界内でも驚きの声があがった。

 さらに、11月8日には上沼恵美子の「快傑えみちゃんねる」(関西テレビ)にゲスト出演、11月10日には「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)にも出演した。これらの出演に関して松本本人はTwitterで以下のように述べた。

「まっちゃんがゲストとして番組出演するのは後輩の尻ぬぐいの意味もあるのかな??当たり前じゃー」(原文ママ)

 上沼と吉本興業の間では、暴言事件が問題になっていたことがあった。とろサーモンの久保田かずのぶとスーパーマラドーナの武智が「M-1グランプリ」の審査員だった上沼への暴言をネット配信してしまったのだ。それが問題になり、彼らは正式に謝罪を表明。所属事務所である吉本興業も上沼への謝罪を申し出た。このとき、松本は「ワイドナショー」で、上沼の芸人としての功績を知らず、気安く暴言を吐く後輩芸人に苦言を呈していた。

 そして、松本が出演した「快傑えみちゃんねる」では、このときの裏話が語られていた。上沼周辺をマスコミが見張る厳戒態勢をかいくぐって、実は松本がひそかに上沼の楽屋を訪れていたというのだ。

「行列のできる法律相談所」に出たのも、レギュラーMCの1人だった宮迫が闇営業問題を起こしたからだった。松本は「後輩の代わりに自分がノーギャラで出演してもいい」と語っていたことがあった。その約束を自ら実行したのだ。

 これらの一連の動きは、松本が名実ともにお笑い界のリーダーになる決意をした、というふうに読める。もともとそうだったのかもしれないが、一連の不祥事への対応によって、松本の「お笑い界の盟主」としての存在感が改めて浮き彫りになった。

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漫才・コント・大喜利 3つの分野で権威