球団OBから監督候補を探すには、球団の歴史がまだ浅すぎる。そのため、平石洋介監督が退任した場合の後任候補には、三木肇2軍監督の内部昇格や、石井一久GMのヤクルト人脈を使い、古田敦也、宮本慎也などの名前が挙がっている。“人脈”という意味では、メジャー経験のある石井GMならではの外国人監督の招聘も面白い。そして、さらなる“劇薬”となり得る人物が、落合博満になる。楽天を「勝てるチーム」にしたいならば適任だろう。落合イーグルスでどこまで盛り上がるかだが、話題性は十分にあるはずだ。しかし、さらに娯楽性を追求するならば、桑田真澄という線もある。仮に西武が清原和博監督となれば、「夢のK・K対決」がパ・リーグを舞台に実現することになる。「清原対桑田」、是非、見てみたいが……。
■日本ハム
栗山監督は今季が8年目。チームの成績も振るわなかったことで退任の意向を伝えたと言われている。後任候補には、「ミスターファイターズ」の田中幸雄、「ガンちゃん」こと岩本勉、現侍ジャパン監督の稲葉篤紀らの名前が挙がっており、三者三様の「盛り上がり」が期待でき、結果も出せそうだ。しかし、さらに“冒険”するならば、とっておきの飛び道具がある。北海道移転を成功に導いた立役者である新庄剛志である。2006年に日本一を達成し、満員の札幌ドームを最後に引退し、その後はタレントとして活動しているが、メジャーでも結果を残した実力と感性は超一流。ビジュアル的にも映えるはずだ。もちろん、登録名は「SHINJO」。新球場移転とともに、SHINJO監督がチームを率いてみても、面白い。
■オリックス
投打に高い能力を持つ選手を揃えながらもチームとして結果が出ないオリックス。チームが一つになるには、強烈なリーダーが必要だ。そのシンボルとなり得るのが、イチローである。日米通算4367安打、シーズン262安打など、数々の金字塔を打ち立てた不世出の天才打者だが、元々はオリックスの選手で、CMにも出演するなど現在も縁は切れていない。今年3月の引退会見では、将来の監督就任について「絶対無理。これは絶対が付きます。人望ないんですよ、僕」と全否定したが、ファンとしては1年だけでも、いや1カ月でも、例え1日でもいいから「監督・イチロー」を見てみたい。オリックスファンのみならず、日本人の誰もがそう思っているはずだ。