もともと森保監督はそういうタイプを一人はFWに入れたがる傾向があり、これまでは広島時代の教え子でもある浅野拓磨(パルチザン)が招集され、コパ・アメリカでは五輪世代の前田大然(マリティモ)が右サイドとのマルチで起用されてきた。永井にとってライバルは大迫や鈴木よりもタイプの似たFWになって行きそうだ。30歳の永井はまだまだ自慢のスピードが健在だが、今回しっかりと結果を残すことで、役割を確立して行きたいところだ。

 これからもJリーグの有力なタレントの欧州挑戦は続くことが予想されるし、現在の国内組が欧州組に変わることもありうるが、こうした情勢の中でも予選のスタートメンバーに入った4人の活躍がJリーグでプレーする選手たちの再評価にもつながるはずで、特に注目して見守りたい。(文・河治良幸)

●プロフィール
河治良幸
サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを担当。著書は『サッカー番狂わせ完全読本 ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)、『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)など。Jリーグから欧州リーグ、代表戦まで、プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHKスペシャル『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の"天才能"」に監修として参加。8月21日に『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)を刊行

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