それでも、この恋人とできちゃった婚をして、1児の母に。しかし、夫からDVを受けるなどして離婚した。とまあ、若くしてスキャンダルまみれになってしまったわけだが、翌年、別の男性と再婚、数ヶ月後に第2子を出産している。

 一方、辻の場合はというと、2007年、俳優・杉浦太陽とできちゃった婚。ところが、このタイミングが悪かった。リーダーを務める新ユニット「ギャルル」の結成直後だったため、プロ意識を問われることに。ただ、これを機に、彼女はママドル路線へと思い切り舵をきる。出産時点でハタチという若さに加え、ブログの活用、ベビー服ブランドの立ち上げ、夫とのラブラブアピールなど、打つ手が次々と当たり、人気ママドルとなった。

 とはいえ、逆風にもさらされる。後藤真希の母の葬儀に、頭のリボンとミニ丈が斬新な喪服で参列したり、藤本美貴の結婚式に、花嫁のお株を奪うような白いドレスで現れたりしたことが、マナー知らずと批判された。家事や育児についても、世の女性全体が姑と化したかのような厳しいチェックが行なわれ、しばしば炎上したものだ。

 しかし、辻はブレなかった。4人の母となった今も、ブログやインスタ、ユーチューブで独自の可愛いママドルぶりを発信している。そういう意味では、加護もいつどこで芸能界からドロップアウトしてもおかしくない苦境にいながら、踏みとどまってきた。両者に共通する打たれ強さはどこから来ているのか。

■常人とは違うメンタル

 それは生育環境で培われた性格プラス、デビュー後の経験だろう。12歳から大人にまじって仕事をしてきたことによるたくましさが加わり、常人とは違うメンタルが備わったと考えられる。

 ただ、このふたりほどでなくても、30代となれば、どんな女性もそれなりの経験をしてきているはずだ。そういう人たちにとって、ふたりは無邪気だった子供時代を思い出させ、その人生の歩みに興味や共感を抱かせる存在でもある。それがこうして、13年ぶりにコンビで登場するというのは、なかなか感動的な出来事だろう。

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人生の糸は再び交わった