元ヤクルト・八重樫幸雄氏 (c)朝日新聞社
元ヤクルト・八重樫幸雄氏 (c)朝日新聞社
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 球団ワーストとなる96敗を喫した一昨年から、昨年は2位へと飛躍したヤクルトスワローズ。今シーズンも5月は苦しい戦いが続いているが上位とのゲーム差は少なく、昨年のように交流戦で大きく勝ち越せば優勝も狙える位置につけている。そこでヤクルト一筋47年の八重樫幸雄氏に小川淳司監督と宮本慎也ヘッドコーチの強み、ベテランとしてチームを牽引する青木宣親選手の変化、そして今後のヤクルトに必要なことなどを聞いた。

*  *  *

-昨年から小川監督、宮本ヘッドコーチの体制になりチームは大きく躍進しました。やはり二人の影響力というのは大きいのでしょうか。

「小川がスカウトの時に宮本の担当だったということもあって、お互いよく知っていますからね。ただ性格的には正反対だと思います」

-小川監督はどちらかというと物静かで穏やかな印象が強いですが、長くご一緒にやられていて実際はどうでしたか?

「そうなんですけど、芯は強いですよ。これと決めたことは曲げませんから。僕が二軍監督の時に小川がサードコーチでした。その後に僕が一軍に行くことになって球団社長から『次の二軍監督は誰がいい?』って相談されて小川を推薦したんですよ。現役時代からとにかく真面目だし、コーチになっても熱心に教える。そういうのを見ていたので、若手を育てるのには向いていると思いました。一軍で監督になった後も自分もランニングをして体を動かして体調管理をしていると聞きますし、とにかく真面目ですよ」

-八重樫さんの後に二軍監督を9年間務めているんですね。

「そんなに長くやってますか? ここまで長いのは珍しいですよ。その時代の二軍にいた選手だと畠山(和洋)とかですけど、小川が監督じゃなかったら畠山はすぐクビになってますよ。熱心に練習しないし、結果も出ない。でも、いいところはあるから小川が残してくれって言って、我慢してやっと10年くらい経って一軍で活躍できるような選手になりましたから。自分(小川監督)が真面目だから能力があってもなかなか練習しないような選手にはもったいないと思って接するんじゃないですかね」

-真面目で熱心に指導するから二軍監督として長かったと思うのですが、一軍の監督としても結果を残せているのはどんなところに要因がありそうでしょうか?

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宮本コーチの特徴は?