川栄李奈が結婚を発表した。
「また、同時に新しい命を授かることができました。出産は年内を予定しております」(報道メディア向けファクスより)
ということで、いわゆる「授かり婚」だ。このニュースはかなりの驚きをもって迎えられたが、そこには突然だったことに加え、AKB・坂道系ではこういうことがほとんどなかったことも大きいだろう。
これに対し、ハロプロ(ハロー!プロジェクト)系では結婚も妊娠も珍しいことではない。たとえば、モーニング娘。が「LOVEマシーン」をリリースしたときのメンバー8人のうち、今や7人が母となり、残るひとりの矢口真里も妊娠中だ。その前に脱退した福田明日香や、その後加入して全盛期を8人とともに担った辻希美、加護亜依、吉澤ひとみ、石川梨華、藤本美貴も出産を経験。ソロで活躍した松浦亜弥も子宮内膜症からの不妊治療を経て、2児の母となった。
一方、AKB48が「ヘビーローテーション」をリリースした年に「神7」と呼ばれた7人はどうかというと――。母となったのは前田敦子だけで、既婚者も彼女を含めまだ3人だ。ブレイクした時期が約10年違うとはいえ、神7もいまやアラサー。前出のハロプロアイドルたちがこの年代になった頃には、15人中12人がすでに出産済みだった。晩婚少子化が進む日本にあって、このパーセンテージは世間一般よりも高いはずである。
■秋元康とつんく♂のアイドル観
この違いはどこから来るのか。注目したいのは、両陣営が持つそれぞれのアイドル観だ。AKB系の場合、擬似恋愛の対象という要素を積極的に活用。それが握手券商法や恋愛禁止ルールなどにあらわれている。
ハロプロ系の場合はそこまであからさまではないというか、せいぜい、熱愛報道によってモー娘。のリーダーが交代したことがある程度だ。しかも、矢口が小栗旬と、藤本が庄司智春と、それぞれ浮名を流しても、それ自体はおめでたいこととして大目に見られていたように思う。