「ESPN」のウェブサイトによると、第2セットを落とした大坂はロッカールームに戻り泣いていたとのこと。それによって気持ちを切り替えるという手法は、“ユニーク”だと評し、「オオサカは不屈の精神、そして究極の禅の心をもった大人だ」と、逆境から立ち直ったメンタルの強さを高く評価した。
大坂は試合後「自分の感情を『無』にできることが、大人になったことなのかどうなのかは分からない。時に感情的になるのはとても自然なことだし。でも、そのようなこと(感情の起伏)でエネルギーを消費したくないの。コート上でも同じことを考えてる」とゲーム中の心の持ちようを明かした。
この試合でも、それを実行していたのは事実だったようで「第3セットの時は感情のスイッチをオフにするように心がけた。だからそのセットは叫んだりすることもあまりなかった。でも、それが自分を成長させているのか分からないし、そうは思わない」と、コメントしている。
メンタルが強いことはスポーツで勝ち進んでいくうえでの需要なファクターだが、試合中に時折見せる“弱弱しさ”、そしてそれに立ち向かう姿を披露してくれるのも大坂の魅力の一つ。全豪オープンの優勝によって世界1位となることは確定しているが、まだまだ21歳と若い大坂が、技術的にも精神的にもどうやって「本物の女王」なるかというプロセスも今後大いに楽しみにしたい。