ほかに東京大出身の芥川賞作家は安部公房、柴田翔、庄司薫、清岡卓行の各氏ら、直木賞作家には檀一雄、邱永漢、田中小実昌、藤原伊織の各氏らがいる。小谷野敦氏自身も、2010年、14年と2回、芥川賞候補になっている。
芥川賞3位、直木賞2位の慶應義塾大には、安岡章太郎、遠藤周作、荻野アンナ、朝吹真理子の各氏(芥川賞)、柴田錬三郎、つかこうへい、景山民夫、大沢在昌、金城一紀の各氏ら(直木賞)らがいる。
出身校と作家を結び付けて語るのはむずかしい。しかし、たとえば、作品に描かれた若者、大学キャンパスには、作家の出身校の特色が微妙に示されることがある。早稲田に、東大に、慶應に通っていたからこそ、あのような小説が生まれたのか、と。作家の出身校を見ると、小説にまつわるテーマとしておもしろい発見があるかもしれない。
※本文中の出身校は原則最終学歴、中退などを含む
(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫)
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