また佐々木蔵之介さん、柄本佑さんが各回の主役でして、この二人はもう時代劇の達人ですけど、前編と後編それぞれに新しい顔ぶれを入れたいと思ってました。
前編には千葉雄大さん。時代劇をあまり経験されていない人です。
そして後編のヒロインには広瀬アリスさん。これも時代劇というのはまず初めてじゃないですかね。
そういう人に出てもらうことによって、俳優さんにとっても新しい魅力が出て、ドラマにとっても新鮮さが生まれる。お互いのウィンウィンが得られるように考えて、出演をお願いしているつもりです。
特に広瀬アリスさんは、時代劇が本格的初挑戦にもかかわらず踊りも披露しています。難易度の高い相当本格的な踊りなんですが、ちゃんとやりたいということで、かなり練習を重ねまして……これはちょっとみたことのない広瀬アリスさんをみていただけるんじゃないかなぁと思います。
また全体としては家康とその仲間たち、男たちの物語なんで、出てくる女性は数少ないんですけど、逆にそういう物語だからこそヒロインが輝いてます。
佐々木蔵之介の奥さんを優香さんがされていて、娘さんを藤野涼子さんがやっています。大詰めの建築現場に、奥さんと娘がやってくるシーンがあるんですけど、そこの家族の情愛は、これは泣けるぞ、というふうになっています。これが前編。
後編は時代劇に本格初挑戦の広瀬アリスさんと柄本佑さんの最後のクライマックスのシーンが、これまたちょっと、これで感動できなかったらすごいぞっていうような、すごいシーンになっています。
男たちのドラマのなかに、前編2名、後編1名の女性が紅を入れる、朱を差す感じなんで、出ているシーンが、すごく印象的になっています。正月時代劇として、男の人たちはもちろん、女性も観てもらえるものになっていると思います。
――去年手掛けられた『眩 ~北斎の娘~』は、かなりこだわって作られたそうですが、今回のドラマのこだわりポイント、見どころを教えてください。