調べてみると、毎日就航している飛行機はデリーからの便が1日1便。それだけだった。そのほかに週に1便、コルカタとミャンマーのヤンゴンからの便があった。しかしよく見ると10月以降はタイのバンコクやスリランカのコロンボなどからの便の就航がはじまるようだ。シーズンに入るということなのだろう。
インドのブッダガヤは、イスラエルのエルサレム、サウジアラビアのメッカ。それに並ぶ聖地というイメージがある。
イスラム教には巡礼月があり、そのときのメッカはとんでもない人が集まる。
以前、エルサレムの聖墳墓教会を訪ねたことがある。キリストの墓があるといわれる場所に建つ教会である。そのなかで泣き崩れる欧米人を見たとき、仏教とはなにかが違うと思った。エルサレムは1年を通してキリスト教徒でにぎわっている。
しかしブッダガヤは、シーズンにならないと巡礼者がやってこない。シーズンというのは、宗教的な儀式ではなく、単純に気温がさがり、すごしやすくなるからだ。
宗教観が違う。
なにかが違う。
季節はずれのブッダガヤ。閑散としたガヤ空港。
ブッダガヤはガヤ空港から車で小1時間の距離だった。街のなかには、さまざまな国の寺がある。日本寺、ミャンマー寺、バングラデシュ寺、中国寺……。通りに沿ってタイ料理店やチベット料理の店もある。しかしどこも閑散としていた。
すごしやすい気候にならないと巡礼者がやってこない聖地。仏教らしい聖地ということなのかもしれない。