高校時代の矢野監督について、高山は「“高校生とは思えないくらい“冷静さ”と“熱さ”を両方持ってましたね」と表現する。「アキちゃん(矢野のニックネーム)らしいなぁ」と痛感したのが昨年4月のヤクルト戦での乱闘劇だったという。

「藤浪投手のデッドボールをきっかけに乱闘が起こって、バレンティンに飛び蹴りみたいなのを食らわせた時がありましたよね。藤波投手を守らなアカンという思いからのようでしたけど、普段は冷静にチームを引っ張るけど、やっぱり熱いものが根底に流れてるんです。負けてたまるかというね。それは僕も体感しましたけど、高校2年の秋に、僕が5打数5安打を記録したんです。当時の同級生の中では一番の記録だったんですけど、そこでアキちゃんが『オレが抜いたるわ』と言ってきた。実際、次の試合で7打数7安打という記録を作ってました(笑)」

 同級生が阪神の監督になる。誇らしさや嬉しさは当然あるものの、人気球団のリーダーのプレッシャーはとてつもなく大きい。それを考えると、何とも複雑な思いにもなる。

「もちろん、もちろん、もちろん、大変やと思います。ましてや6位からのスタート。いきなり上を目指すのはホンマに大変やと思います。いろいろ心配なこともありますけど、僕なんかからは何にも言えません。言わんでも自分が一番感じてるやろうし。ま、一つ心配なのが、毎年正月に仲間内で集まってるんですけど、監督になったら忙しいやろうし、その集まりに来てくれへんのんと違うかなと(笑)。これが目下の心配事です。あとは、もうアキちゃんとは呼びにくくなるのがさびしいけど、とてもうれしいです」

 すでに高山にはスポーツ紙や関西の情報番組から矢野監督絡みの取材依頼が多数届いている。

「ありがたい話、いろいろお話をいただいてます。(矢野監督への)お返しですか?うーん、そうですねぇ、ご飯をごちそうすると言っても、そら、なんぼでもエエとこに行ってるでしょうしね。ま、この5年で必ず優勝するでしょうからね。その時に、僕もこれまで本を2冊書いてますんで『矢野燿大物語』を書くことくらいですかね。ま、それも『結局、タカ(高山)が得しとるやないか!』と突っ込まれるでしょうけどね(笑)」 (芸能記者・中西正男)

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