新たに阪神タイガースの顔となった矢野燿大監督。様々なところで人となりが語られてもいるが、新監督就任で、間違いなく注目度が高まる芸人が一人いる。それが、漫才コンビ「ケツカッチン」の高山トモヒロだ。
矢野監督とは、大阪・桜宮高校野球部で同級生。同校は公立高校ながら体育科があり、野球の強豪校としても知られるが、そこで3年間、苦楽を共にしてきた。
「僕も一応、3年の時にはレギュラーを獲得して“3番センター”で出場してたんです。ただ、その後が“4番キャッチャー・矢野”なので、3番やけど、送りバントばっかりでした(笑)」
矢野監督は東北福祉大学からプロ入りし中日ドラゴンズへ。高山はスイミングスクールの指導員を経て吉本興業に入り、矢野監督同様、高校野球部の同級生だった河本栄得さん(1994年逝去)と前コンビ「ベイブルース」を結成した。道はハッキリと分かれたが、定期的に連絡を取り合い、大阪・なんばグランド花月などで行われる高山のイベントにもたびたび現役時代の矢野監督がゲスト出演していた。
「イベントに出てもらっていた時は、現役バリバリの頃でしたけど、とにかくトークの勘がずば抜けてるんです。こっちは芸人になって、プロとして日々そこの感覚を鍛えているわけですけど、僕が『今、こんな話が欲しいなぁ』と思ったら、すぐ面白い話なり、まじめな話なり、その場に合った話をしてくれる。それをプロの芸人ばっかりいる中でやるわけですから『こんなにセンスがエエんや』と驚きました。相手の考えていることを瞬時に見抜く力。これって、監督としては非常に大切な能力だと思いますし、芸人から見ても驚くくらいの力を今度は一軍で発揮してくれることを願うばかりです」
2003年に阪神がリーグ優勝した際には優勝特番に高山が出演し、2人で野球コントを披露。また、現在高山がメインを務めるABCラジオ「高山トモヒロのオトナの部室」にもオフのたびに矢野監督が出演し、野球そっちのけで高校時代の思い出話に花を咲かせるなど良い関係を保ってきた。