91年に放送され、大ヒットを記録したフジテレビ系ドラマ「東京ラブストーリー」が14年ぶりに再放送されて話題を呼んでいる。
同ドラマは、10月8日からスタートする同局系ドラマ「SUIT/スーツ」で、俳優・織田裕二と女優・鈴木保奈美が約27年ぶりに共演を果たすことを受けて、9月14日から28日まで平日の午後3時50分から再放送されていた。
「今回の再放送は、夕方前という放送時間帯からしても分かるように、『東京ラブストーリー』をリアルタイムで見ていた50代、40代の主婦層をメインターゲットに、織田さんと保奈美さんが久々に共演する新作ドラマ『SUITS/スーツ』の存在をアピールし、高視聴率に繋げようという狙いでしょう。そういう意味では、『東京ラブストーリー』の再放送がこれだけ話題になっている時点でフジの戦略は今のところ功を奏していると言えます。あとは、『SUIT/スーツ』の視聴率にどれだけ好影響をもたらすかでしょう」(芸能評論家の三杉武氏)
そうした中、「東京ラブストーリー」の再放送は、リアルタイム視聴率こそ2%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、過去に同時間帯で放送された他の番組と大差はないものの、一方で録画率の高さが評判になっている。
今月28日に行われた同局の定例会見の席で石原隆編成統括担当は、同ドラマのと録画率の高さに言及し、「リアルタイム視聴率は普段と変わらないですが、テレビ史に残る作品なので、保存版として“1家に1セット”みたいな感じですかね」。
かつて同ドラマのプロデューサーを務め、現在は同局の常務の立場にある大多亮常務は、「恥ずかしいというか、昔過ぎて結構こんな感じでやっていたのかな、と。今のドラマと比べると、演出面とか全然違うな、と。時代の流れを感じました」とテレ笑いを浮かべつつも、「少しでも、『SUITS』にプラスになってくれればなと、手を合わせながら見ておりました」と追い風効果に期待を寄せている。
加えて、今回の再放送に関しては、同局にとって意外なプラス効果もあるようだ。