1本目でチョコレートプラネット、わらふぢなるおに続く3位につけたのは464点のハナコ。これに対して、さらば青春の光は463点、ロビンフットは462点。それぞれわずか1~2点差でファイナル進出を逃してしまったのだ。彼らを振り切ったハナコは、ファイナルステージで高得点を獲得して、そのまま優勝してしまった。昨年までのルールであればさらば青春の光やロビンフットもファイナルに進んでいた。これが勝負のアヤというものだ。

 3つの改革が行われた結果、視聴率は上向いて11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となった。大会直前に週刊誌でバナナマンの日村勇紀のスキャンダルが報じられたことも影響しているのかもしれない。いずれにせよ、大会存続のためにもある程度の数字を確保するのは重要なことだ。番組自体の結果としては悪くなかったのではないかと思う。優勝者のハナコにはすでにテレビ出演のオファーが殺到しているという。これから年末にかけての活躍が期待できそうだ。(ラリー遠田)

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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