スクワット/つま先をやや外側に向け、深く腰を下ろす。前傾姿勢だと、ひざを痛めにくい。立つときにつらければ、手でひざを押しながらでもOK(photo 写真映像部・加藤夏子)
スクワット/つま先をやや外側に向け、深く腰を下ろす。前傾姿勢だと、ひざを痛めにくい。立つときにつらければ、手でひざを押しながらでもOK(photo 写真映像部・加藤夏子)

 本当は丁寧にじっくりと、自分の心身の健康や資産管理、スキルアップや子育てに向き合いたい。ただ、毎日2、3時間を費やすのは、忙しい現代人には難しい。それならば「15分」。1日15分の捻出で、人生が劇的に変わるのだ。AERA 2022年7月18-25日合併号から、15分でできる「筋トレ」を紹介する。

【写真で見る】谷本氏が伝授!筋トレ「1日15分」メニューの続きはこちら(全32枚)

*  *  *

「僕は1日15分しか筋トレしません。それを週5回。1週間で1時間ちょっとくらいですね」

 NHK「みんなで筋肉体操」に出演する筋生理学者の谷本道哉・順天堂大学先任准教授(49)は明かす。初心者でもできる1日15分のメニューを考えてもらった。

「かっこいい体にしたい、健康になりたいという目的でかまいません。質を高めれば1日おきに1回15分で十分です。筋トレだけで15分は長すぎるくらい。15分あるならストレッチ、持久運動も入れましょう」

 (1)超ラジオ体操から始めよう。体を前後に曲げる「前後屈」、両手を組んで伸びをした後に左右にぐっと曲げる「側屈」、組んだ手を外に向かってぐるっと回す「回旋」だ。

「普通のラジオ体操は速くて、背骨周りを大きく動かしにくい。1.5倍の時間をかけて丁寧に動かして、まず体を軽やかに。続いては短時間のしっかり筋トレ。ノルアドレナリンが出てやる気も出ます」

 (2)スクワットをしよう。

「太もも、お尻の筋肉を鍛えましょう。つま先を少し外側に開くと、深く腰を落としやすくなります。『浅いスクワットは、浅はかなスクワット』ですよ」

 そして立ち上がる。余裕がある人は立ち上がりきらずに動作を繰り返そう。

「スクワットは強いので少し多めに15~20回を目安に、限界まで行いましょう。できなくなったら5秒休んで、あと5回ほど追い込みます」

 (3)机を使った腕立て伏せをしよう。

「机に両手をついて、胸がつくまで下ろすのがポイントです。『胸がつかなければ、腕立て伏せかけ』ですよ」

 負荷を下げたい人は片足を少し前に出すと楽に。負荷を上げたい人は、足を少し後ろに引く。

次のページ