4回目で正解にたどり着いた会心の回(写真 高橋有紀)
4回目で正解にたどり着いた会心の回(写真 高橋有紀)

「解けると達成感があってうれしい。私は必ず6回で解くことを勝ちとみなしているので(笑)、そのためには『5 Letter Words』などのチートサイトも活用します」

 パズル制作会社ニコリ社長の安福良直さんが説明する。

「元になっているのはマスターマインドやヒット&ブローと呼ばれる昔から遊ばれているゲームです」

 マスターマインドは二人でペアで行うゲームで、相手が並べたコマの色と並びを推測するもの。コマの代わりに数字を使う変種もあり、これを単語に置き換えたものがワードルだという。

 クロスワードや数独には解き方の定石というものがあるが、ワードルの場合、解く手順の自由度が高く駆け引きがあることも面白さの一つではないかと安福さんは見る。

単語は何が効率的か

 例えば前出の女性は、最初の単語を何にするのが効率的か、戦術のヒントを求めてワードルに関する海外記事のコメント欄なども熟読した結果、OPERAやADORE、NIGHTなど母音や頻出の子音を多く含む単語から始めることが多いという。

 ニューヨーク・タイムズは昔からパズル面のファンが多く、サブスクリプション収入もゲームがかなりの割合を占めていると言われている。現時点では無料で楽しむことができ、ウォードルさんが作ったサイトと同じように広告もバナーもなく、ゲームだけに没頭できる。

 記者も挑戦してみたが、ヒントなしで正解できた時は爽快だし、辞書を引き引き単語を探すのも英語の勉強代わりになる。

 あなたもTRIALしてみる?(編集部・高橋有紀)

AERA 2022年4月18日号