安浪 私も指導をしていて、いかに子どもに寄り添ってあげられるかに心を砕きます。まずは信頼関係がないと子どもは聞く耳を持ちませんし。そのあたりは中・高校生を教えるより小学生のほうがシビアかもしれません。
■「心をかける」
佐藤 やはり子どもにとって受験勉強ってしんどいものです。ノートを作ってあげたり、丸つけをしてあげたり、シールを貼ってあげたり、何でもいい。親が一工夫手をかけてあげるだけで子どもは喜ぶし、やる気も出るものです。
安浪 「そこまで手をかける時間はない!」という親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、手をかける、かけないの問題ではなく、いかに「心をかける」というか……。塾弁だってコンビニのおにぎりをはい、って渡すより親に握ってもらったおにぎりがあると嬉しいじゃないですか。それと同じですね。
佐藤 まさにそうです。親にとっては面倒くさいけれどそれも子育ての楽しさではないでしょうか。
◎佐藤亮子さん/大分県で高校まで過ごし、大学卒業後、高校の英語教師として2年間教壇に立つ。以降は専業主婦。子育て法や受験テクニックに注目が集まる
◎安浪京子さん/アートオブエデュケーション代表取締役。関西と関東で塾講師を経験後、プロ家庭教師として約20年算数を教える。メンタルサポートも人気
※『親がやるべき受験サポート』(朝日新聞出版)から抜粋